neroliabs’s blog

血液内科、感染症などの勉強記録用ブログです。まず続けることが目標。なお、本ブログに掲載された内容の正確性および安全性を保証するものではありません。本サイトの情報により万が一損害を受けた場合、本ブログは一切の責任を負えません。あらかじめご了承ください。

The outcome of patients with high‐risk MDS achieving stable disease after treatment with 5‐azacytidine: A retrospective analysis of the Hellenic (Greek) MDS Study Group

Hematol Oncol. 2018 Oct;36(4):693-700.

 

 アザシチジン(5-AZA)は、治療に反応するIPSSでInt-2およびHighに分類される高リスク骨髄異形成症候群(MDS)患者の生存を改善する。しかし、SDを達成した患者の予後は不明である。このHellenic MDS Study Groupの後ろ向き研究には、5-AZAで治療された高リスクMDS353人が含まれている。治療をうけSDを達成した86人のうち44人(51.6%)が治療を継続しているが、彼らはSDに到達の後に治療を終了した患者とくらべてMDSからAMLへの進行のリスクが低く、OSも延長した。(AMLに進行するまでの期間は38ヶ月と15ヶ月であり、OSは20ヶ月に対して11ヶ月。)さらに、SD患者で5-AZAによる治療を継続した患者は、5-AZAに反応を示した患者とくらべてもAMLへの進行までの期間に差がなかった(38ヶ月vs31ヶ月、OSの中央値は20ヶ月と25ヶ月)。結論として、5-AZA治療後6ヶ月以内にSDを達成したMDS患者は、長期治療の恩恵を受ける可能性があるので、5-AZAを続けるべきである。

 

コメント:はっきりとした効果がなくても、悪化がなければビダーザの治療は続けた方がよい、ということ。確かに、ビダーザしか方法がないので続けている、という例は結構ある。